2018.06.23 ざるに水
今日の授業中に「ざるにに水を注ぐような勉強をするな」と話しました。

勢いよく水を注げば、ざるでも水を満たすことができますが、すぐに流れ出てしまいます。

定期考査の前に教科書ガイドやワークブックに書いてあることを丸暗記しても、何も残らないと話しました。

授業の後に、期末考査に出題予定の読み物の訳し方について女子2人が質問に来ました。

訳し方となぜそう訳すのか説明した私に、1人の子が「先生、今回、和訳が配られていないから大変ですけど、この方がいいかもしれません。自分で必死に辞書を引いて訳そうと努力しますから」と嬉しいことを言ってくれました。

私は彼女らに「君たちが今やっていることはざるの目を小さくしたり、ざるの目を埋める作業だと思うんだ。自分で苦労して訳そうとして頑張った結果、水をたくさん注がなくても、溢れないから水が溜まっていく。それが知識となって次の勉強に活かされる」と話しました。

その後に児玉高校に移動してハーフタイムにサッカー部員にもざるの話をしました。

「山田先生がいくら君たちに戦術の話を注ぎ込んでも、君たちが考えて、指示の声を出したりしてざるの目を小さくする作業をしないとダメだ」といった内容の話をしました。

本庄高校の生徒は大人しく素直です。でも、自分を出そうとしません。監督の山田が「声を出して自分のところにパスが来なかったら、『何で出さないんだ』と怒鳴るくらいが普通だと思うのに、この子たちは要求する声すら出さないのは何でなんでしょう?」と疑問を呈していましたが、ふだん、大人しく高校生活を送っている彼らが、ピッチ上だけで自分を出すのは難しいことなのかもしれません。

私自身、優等生で先輩に全くたてつかなかった中学時代は、試合中にほとんど先輩に向かって指示を出せませんでした。高校生になってからは、学校全体の雰囲気もサッカー部もともに、たとえ後輩であっても言いたいことを言う空気がありました。ですから1試合終えると声が枯れてしまうことがありました。

学校の空気が変わったらサッカー部が変わるのか、サッカー部が変わり、学校全体に影響を与えて活発な空気が醸成されるのか、後者に期待しています。

2018.06.22 股関節伸展
今日、1年生のキックを見ていて、お尻を後ろに突き出すように蹴っている子が多かったので、もっとへそを前に出しながら、重心を前に移動させて蹴るようにアドバイスしましたが、なかなかコツが掴めなそうでしたので、椅子を2脚用意して、その上に1人の生徒を仰向けに寝かせ、腰のあたりが宙に浮くようにさせて、その上に他の生徒が座っても耐えられるに力を入れさせ、後ろの筋肉を使っていることを確認してから、今度は「軸足の股関節を伸展させながら、重心が前に行くように」とアドバイスしましたら、かなり良くなりました。

この蹴り方ができると、軸足の50cm前にあるボールを、軸足を置き換えないで蹴れるようになります。その結果、相手に読まれづらくなり、インターセプトされる確率が低くなります。

ワールドカップの試合を観ながら、同じような蹴り方をしている選手を見つけられたら上手くなるのがより早くなるのだと思います。

2018.06.21 観る目
今日、怪我をして練習を見学している1年生と話をしていた時、彼が「ワールドカップで外国の選手ができる動き方が何で日本人にはできないんですか?」と聞いてきました。

1995年にブラジルに浦和の高校生を連れて行った時に、どうしたらブラジル人のようなしなやかな動きができるか元セレソン(ブラジル代表)のlコーチに質問しましたら、「サンバ踊れるか?」と質問されましたので、「踊れません」と応えましたら、「じゃあ、無理だ」と言われました。

その時は「何を言っているんだ?」と思いましたが、今思うと、サンバは筋力でなく地面反力を利用しないと踊れませんし、自然と井桁崩しといった上半身を柔らかく使った重心の移動をサンバを踊ることによって身につけることができます。

ブラジルだけでなく他のチームにもしなやかに素速く動く選手はいます。

今までは、何となく凄いと思って見ていた選手が、なぜ凄いのか分析して見ることができるようになった彼は、それだけでも上手くなる可能性が格段に高まると思います。

ただサッカーの練習をするのではなく、好奇心を持って、今までできなかったことができるようになる達成感を得られる彼らは勉強も同じように取り組むようになるのではないでしょうか?

2018.06.20 2vs2
本日はグランドコンディション不良のため室内で練習を行いました。

1年生は、英語で書かれた戦術の本を用いてサッカーの勉強をしました。帰りがけに「今日は俺たち8時間授業だ」と叫んでいる生徒がいましたが、かなり集中していて、いい雰囲気でした。

今日は2vs2の勉強をしましたが、「ball watcherはball followerになりがち」と本に書かれていました。

昨日の2vs2の練習中に、まさしく同じことをアドバイスしました。

ボールが自分のマークする選手に向かって動いている間にアプローチしたDFが、ボールを受けようとしているFWの選手がボールを止めずにワンタッチではたいてワンツーをすると、はたかれたボールの方につい一歩踏み出してしまい、裏を取られてしまうことがよくあると話しました。

強いチームは、このball watcherの習性を利用するかのようにワンタッチでパス交換をしながら裏を取ろうとします。

メッシ一人でドリブル突破を図るアルゼンチンより、スペインのようにパス交換を繰り返しながら、ball watcherをball followerにさせてしまうサッカーに魅力を感じます。
16年前のワールドカップは、埼玉スタジアムで行われた4試合の運営をしていました。

あの時にカメルーンの選手のふくらはぎと腿前の筋肉の無さを見て、「エメルソンと同じだ」と思いました。

あの時、速く走るためには腿前とふくらはぎではなく、腿裏が大事だと確信しました。

当時おそらくまだ10代だったブラジルのカカ選手を間近で見ましたが、決して筋骨隆々ではありませんでした。

数年後、クラブW杯浦和レッズvsACミランの試合を横浜まで見に行きましたが、左サイドでカカ選手が快足DFの坪井選手をドリブルでいとも簡単に置き去りするのを目の当たりにし、スピードの質の違いを感じました。

この16年で、少し一流選手の速さの理由が分かってきました。