2018.07.30 久々の休暇に
昨日の嬬恋遠征最終日は台風の影響で中止になりました。

私は一日中北部進学フェアが開催された熊谷の八木橋デパートで中学生とその親御さんに学校やサッカー部の話をして過ごしました。

夏休みに入って、彩の国進学フェア、その後平日5日間、午前中部活に午後2時間特進補習、そして北部進学フェアと休みなく働いてきましたので、今日は夏季休暇を取ってゆっくりしようと思いましたが、友人のサッカーコーチから、彼のサッカースクールに我々のスポーツ研究仲間の先生が走り方の指導に来られるという連絡があり、ゆっくり休養よりスポーツ指導の研究を選びました。

小・中学生に対して走り方の指導をされる先生の指導法を見て、本高のサッカー部員に新たに試して見たいことが増えました。

昼食を共にしながら、サッカーやトレーニングの話をしてあっという間に3時間が過ぎました。

まだまだ学ぶべきことがたくさんあると感じることができ、とても有意義な休暇になりました。

昨日、サッカー部の若手顧問が参加した教員5年次研修で、講師の方が「すぐに役立つものは、すぐに役立たなくなる」と話されたそうです。

先日のテスト返却の際に、生徒が「せっかく訳したのに訳が問題に出なかった」と嘆いていましたので、「努力は嘘をつくことがあるけど、決して無駄にはならないby羽生結弦」と話しました。

期末考査で、私が生徒に間違わせて印象に残そうと思った問題が、昨日の模試で出ていましたので、今日の英語の授業中に「もちろんあの問題は正解だろうね。あの問題ができなかった人は、解説をした日に休んでいたか、寝ていたかのどっちかだ」と話しましたら、ある生徒が「問題を見た瞬間に先生の顔が浮かびました」と応えてくれました。

一夜漬けで和訳を丸暗記して定期考査でそこそこの点数を取っても意味がないと言い続けてきましたが、最近、そのことを生徒たちは感じてくれるようになりました。

サッカーも、ロングスローで攻めたり、筋トレで見た目の筋量を増やしたりと、即効性のあるものに指導者は手を出しがちですが、生徒たちが本当に生涯サッカーを続けてくれたとき、役立つものは何なのかを考えて指導することはとても重要な気がします。

今月24日に本校グラウンドにてサッカー部の部活動体験を実施しますが、上手になるためには身体をどう操ったらいいのか、即効性はなくても、アドバイスしたことを意識していれば確実にワンランク上の選手になれることを伝えられたらいいなと考えています。
足の話から、、、

内くるぶしより外くるぶしは低く後ろについているそうです。ですから、足は外側から接地が自然だし、外からの接地は足部の硬度を高めます。

また、足首が曲がった状態は強く安定するそうです。脛の骨の脛骨が足首の骨の距骨とくっついていて、距骨がある角度まで倒れたときに、前にある骨とかっちりはまり、足首が強く安定するのだそうです。

球際で、相手に体を当てる際に、膝を抜いて足首をやや曲げた状態で体を合わせていますが、理に適っているのかもしれません。

海外の一流ランナーは上体を柔らかく使っているそうです。肘をあまり下げずに上半身を柔らかく使うと肩胛骨が動くそうです。

サッカーの胸トラップも、あまり上手でない子は、肘が下がって肩胛骨が固定されている気がします。

ブラジルに浦和選抜の高校1年生を連れて行ったときに、胸トラップがぎこちない彼らを見て、コーチの方が「テニスボールを持たせて肘を曲げることを意識させるといい」と話されていましたが、今思うと、かなりいいアドバイスだったと思います。

最後に、懇親会に顔を出してくれた教え子の堀之内聖君が教えてくれた、横浜FC時代のキングカズのエピソードをご紹介します。

カズさんは一回り以上年下の堀之内君に「ホリ、ディフェンダーの意見を聞かせて」と言って、アドバイスを求めてきたそうです。

彼は自分の意見を憧れのカズさんに伝えるとともに、その飽くなき探究心に感動し、この人は本気でまだワールドカップに出ようと思っていると感じたそうです。

水口さんはこのエピソードを聞いて、「年下にあれこれ指示するより、アドバイスを求め、頼りにしていると思わせることは、その人のやる気を引き出すことにつながる。さすがキングカズ」と話されていました。

今度練習のときに、周りのみんなができないことをできるようになった生徒に「どうしたらできるようになるのかな?」と聞いてみたいと思います。

コアの活性化

コアとはコアスタビリティの略で、英語で core stability と表記します。日本語で「体幹」と言っているものがイコールであるかわからないので、コアとここでは書きます。

コアスタビリティを活性化させるために、オーソドックスなスクワットや腹筋運動や体幹トレーニングよりも、楽な姿勢で、反動を使ったヒンズースクワット(プロレスラーがよくやっている?)や、床反力、反動を使った腹筋運動を行った方が良いようです。

浦和南高校や前任校の熊谷高校では、ボールを上に投げて、それが落ちて来るまでに前転をして立ち上がりキャッチをするトレーニングを行っていましたが、本高に来てからはあまりやらなくなりました。

2年前にやらせてみたことがあるのですが、まず、前転がまともにできない子が多く、さらに立ち上がってキャッチするとなると空間認知力も必要としますので、彼らにはとても難しかったようです。

ちなみに、浦和南高校で行ったときは、1人だけできない生徒がいましたが、他はみんなできるようになりました。

熊谷高校に赴任した年に1年生を対象にこの運動をさせた時は、前転しても柔道の受け身のように倒れたまま立ち上がれない生徒が大勢いました。

今年の1年生にはまだ行っていませんが、近日中に彼らに試してみたいと思います。

以前、息子の少年団のチームメートの小学生にサッカーを教えた際に、あまりに運動神経が鈍かったので、前転、後転、逆立ち、等のトレーニングをさせましたが、今思うと理に適っていたのかもしれません。

息子が大学でラクロスをしていますが、チームメートに「運動神経がいい」と言われているようですが、小学生の頃にコアを活性化するトレーニングを行っていたのが良かったのかもしれません。

他にコアを活性化させる要因として、足部の回外運動が挙げられるようです。

回外運動とは足を地面に着いてそのまま膝を外に回すと足部の外側に圧がかかって、土踏まずが浮いて高アーチの状態になることです。逆に回内運動はアーチが低くなります。

前者を硬い足、後者を柔らかい足と呼ぶそうです。

回外すると、股関節も外旋します。その状態だとコアが活性化するのだそうです。

また、回外して硬い足で地面に接地すると反力を受けやすく、素早い動きにつながるそうです。

私がよく部員らに「アウトエッジでターンしろ」と言っていますが、アウトエッジはまさに膝が外を向き、足部が回外し硬い足になりますので、反力を受け、速く動くことができるのだと感じました。

本高のエースストライカーの3年生は、このアウトエッジの使い方が抜群で、トップスピードで走っている際に90°向きを変えて素早くターンすることができます。

先日、教え子で浦和レッズの強化部の堀之内君が「関根貴大がヨーロッパから帰ってきていてレッズの練習に参加したのですが、彼のアウトエッジはものすごいです。プロの選手が『速い!』と声を上げるほどのターンをします」と言っていましたが、彼はターンの瞬間、膝を外に向け、硬い足にして90°ターンができる日本人にあまりいないタイプの選手なのだと思います。

また、目標物を凝視するより、視界を広げて目標物を見る方が、コアは活性化するそうです。

武術の言葉に「遠山の目付け」というものがありますが、相手の剣の切っ先を凝視するのではなく、遠い山を見るようにして剣先を視野に入れるのが良いという教えです。

本高サッカー部監督の山田が、遊びでボールを高く蹴り上げて、ボールと戯れていた時に「どこを見ている?」と質問をしましたら、予想通り「なんとなく見ています」という答が返ってきました。

サッカー部員が同じことをすると首が上下に動いて、ボールを必死に目で追っているのがよくわかります。彼らはボールを凝視しています。

運動会でよくある、スプーンにピンポン玉を載せて走るレースでビリになった人に「司会を広く、ゴールを視界に入れながら、、、」とアドバイスをすると、劇的に順位が上がるそうです。

そして、コアの活性、非活性に最も影響を与えるのはメンタルなのだそうです。

思い当たる節がたくさんあります。

大会で緊張して「このチームに負けるはずがないのに」と思っていたチームにいとも簡単に負けてしまうことがありました。メンタルがコアに影響を与え、いつもなら負けるはずのない相手に球際で負けたり、外すはずのないシュートを外したりしたのが原因だということがよくわかりました。

2000年に上尾高校のサッカー部の監督をしていた時、インターハイの予選は全く緊張せず、むしろ自信を持って生徒たちに接し、支部予選を勝ち抜き、県大会でも、当時ベスト4に進出した杉戸高校に抵抗することができましたが、選手権の予選が近づき、先生方に「選手権楽しみだね」と何度も声を掛けられていただくうちに、自分自身が緊張してしまい、結局、試合中にそれまで一度も部員を怒鳴ったことがなかったのに、選手権の試合で怒鳴ってしまうという失態を演じてしまい大敗しました。

『ドーハの悲劇』で日本代表がW杯出場を決められなかったのも、メンタルがコアに影響を与えたのかもしれませんね。

水口さんは、指導者は選手の前でマスクをしたり無表情になってはならないと話されていました。それだけで、選手のコアが非活性化することが検証で分かっているそうです。

我々指導者は、常に笑顔で選手と接することによって、彼らのパフォーマンスを向上させることができるのだということを肝に銘じなければなりません。教室におけるクラスの生徒への接し方もそうすべきだと強く感じました。

次回は、講習会やその後の懇親会で聞いた興味深かった話をご紹介します。




一昨日の土曜日、二軸動作の研究をしている関東の仲間(関東二軸交流会)主催の講習会が行われました。

講師に『要は足首から下』や『身体が求める運動とは何か』の著者の水口慶高氏をお迎えし、3時間半の至福の時を体験しました。

20数名の参加者のうち、約10名が私の教え子や知り合いの若者(「福島チルドレン」と言われていました)が参加しましたが、「その熱心さや情熱に心が打たれた」と水口さんに言っていただきました。

あらためて、自分が多くの若者から刺激を受けられる恵まれた環境にいることを再認識しました。

講習会の後の懇親会には、元浦和レッズ選手で、現在レッズの強化部で働いている堀之内聖氏(自称「福島チルドレン最高傑作」)も駆けつけ、さらに盛り上がりました。

講習会から懇親会、そして二次会を通して学んだことや、ためになった話を、何回かに分けてご紹介したいと思います。

まずは、APAについて。

ウルトラマンの人形に「前へならえ」をさせると必ず倒れますが、われわれ人は前に倒れないための姿勢調整を、コアスタビリティをはじめとしたインナーマッスルが行っているそうです。これは先行随伴性姿勢調節(APA)といい、まさに「先回りシステム」と呼ぶにふさわしい活動です。

水口さん曰く「ネイマール選手はAPAの達人」だそうです。

先回りシステムの質=コアスタビリティの質を高めるものとして、様々なことがありますが、我々が日々意識している2軸動作は、足圧中心点(COP)と身体重心点(COG)が逸脱しているためAPAが活性化しコアが活性化するそうです。

ちなみにAPAが非活性するのは、平均台の上を歩く時と、手すりにつかまった時だそうです。どちらも静的バランスを必要とします。

APAが活性化し勝手に自動的に運動が生まれるのが2軸で動き出したら止まりません。一方、止まったものを動かすのが中心軸です。ですから、サッカー選手は2軸的動作ををする方が圧倒的に有利になります。

次回はコアを活性化させるにはどうしたらいいかご紹介します。