2018.04.23 逸材
男女ともに1年生を教えていて、女子の中で、一際目立つ生徒がいましたので「君は本当に初心者?」と彼女に尋ねましたら「ハイ」と言われましたので、今までどんなスポーツをやっていたのか聞きましたら、野球をやっていたとのことでした。

以前、私の動作研究仲間の陸上の専門家の先生に「投げる、打つ、蹴るは同じ動作」と言われたことがありますが、彼女は軸を替えて蹴る方法を教えたら、すぐにできました。

また、野球、特に外野は空間認知力に長けていますので、落下点に入るのが速いですし、ショートバウンドで打球を処理する際はリズム感がないと対応できません。

彼女は野球を通して、サッカーに必要な能力を身につけていたのでしょう。

あとは、ベースにある彼女の運動神経にサッカーの動きを当てはめてやればいいのだと感じました。

早速、昨日の練習試合で彼女はトラップからのシュートを決めたそうです。

18年前に上尾高校でサッカーを教えていた際、中学時代野球のセンターを守っていた男がサッカー部に入部してきて、その能力の高さに驚き、「高校の3年間で関東大学リーグでプレーできるくらいになる」と彼に言いました。

結局、私が翌年上尾高校を去り、ワールドカップ組織委員会(JAWOC)埼玉支部に異動してしまい、彼の成長をサポートできず残念であるとともに申し訳なく思ったことを思い出しました。

岡田武史氏も中学までは野球をしていましたし、私のJAWOCの上司で、国体サッカー成年埼玉代表監督で全国3連覇を達成した先生も中学までは野球選手でした。

その先生が「運動神経がいいかどうかはジャンプヘッドをやらせれば一発で分かる。空中で足場がないところでバランスを取れる能力があればどんなスポーツもできる」とおっしゃっていましたが、上尾高校時代の野球部出身の彼は、2週間ですでにサッカー部で一番ジャンプヘッドが上手になりました。

ちなみに、私がJAWOC時代に、埼玉県庁バレーボール大会にJAWOCのメンバーで参加した際に、スパイクを決めまくっていた同僚は、中学時代、野球部のエースでした。

私はというと、「福島さん、本当にサッカーできるの?今、着地してからスパイクを打ったよ」と言われてしまう始末でした。

高校時代のサッカー部で同期のキャプテンは、2年生で国体選手に抜擢されましたが、彼もまた小学生のときは野球で活躍した男でしたし、2つ先輩でナショナルトレセン候補選手(現在FC東京の監督の長谷川健太選手らと一緒に合宿をしたと思われます)だった先輩も、中学時代には野球部でエースで4番でした。

子供の頃にサッカーだけやるより、様々なスポーツを通して、いろんな動きを覚えた方が、もしかしたら、最終的にいい選手になるのかもしれません。

今後も野球出身の彼女の動きに注目したいと思います。

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